基礎工事から始まる、高性能住宅の第一歩 ~RKS工法による基礎・基礎断熱・上棟まで~

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中之条町H様邸の施工風景を基礎着工からご紹介していきます。


本物件は、高気密高断熱住宅として計画した、当社にとって記念すべき一棟です。

この家づくりは、基礎コンクリートを打つずっと前の、地盤づくりの工程から始まりました。


完成すると見えなくなる部分だからこそ、一つひとつの工程を丁寧に積み重ねていくことが、最終的な住宅性能に大きく影響します。



遣り方(やりかた) ― すべての基準を決める工程


最初に行ったのが遣り方です。

遣り方とは、建物の正確な位置や高さを現場に示すための仮設の基準づくりです。


この工程が曖昧なまま進むと、基礎の精度や建物全体のバランスに影響が出てしまいます。

高気密高断熱住宅では、基礎の精度がそのまま上部構造や性能に関わるため、設計図と現場を照らし合わせながら慎重に行いました。



掘削工事 ― 基礎を支える地盤を整える



遣り方の後は、掘削工事です。

基礎形状に合わせて地盤を掘り下げ、建物を支える準備を行います。


この工程では、地盤の状態や土の締まり、水はけなどを確認しながら作業を進めます。

単に土を掘るだけの作業に見えますが、基礎断熱や気密処理を前提とした基礎では、掘削の精度が後工程に直結します。



砕石敷き・転圧 ― 見えない下地づくり



掘削後は、砕石敷きと転圧を行いました。

砕石を敷き詰め、機械でしっかりと締め固めることで、基礎を安定して支える下地をつくります。


この砕石層には、建物荷重を均等に地盤へ伝える役割や、排水性を確保する役割があります。

ここが不十分だと、完成後の不具合につながる可能性もあるため、丁寧に施工しました。



防湿シート敷き ― 湿気を遮断する重要な工程



砕石敷きと転圧が完了した後に行うのが、防湿シート敷きです。

この工程は、地面からの湿気を遮断し、床下環境を安定させるために欠かせない作業です。


地盤からは、目に見えなくても常に水蒸気が発生しています。この湿気が床下に上がってくると、


・床下の湿度上昇

・結露の発生

・構造材や断熱材への悪影響


といった問題につながる可能性があります。


高気密高断熱住宅では、室内と床下の環境が近くなる分、床下の湿気対策が住宅全体の耐久性と快適性に直結します。


防湿シートは「敷けばいい」わけではありません


防湿シートは、ただ敷くだけでは意味を持ちません。

本物件では、


・シートの重ね幅を十分に確保

・継ぎ目を丁寧に処理

・破れや浮きがないかを確認


といった点に注意しながら施工しました。


わずかな隙間や施工不良があると、そこから湿気が上がってきてしまいます。

見えなくなる工程だからこそ、細部まで丁寧に施工することを大切にしています。


防湿シートとRKS工法の関係


RKS工法では、床下を断熱・気密によって安定した環境として考えるため、防湿シートの役割は特に重要になります。


・防湿シートで地面からの湿気を遮断

・断熱と気密で外気の影響を抑える


この組み合わせによって、床下環境を室内に近い状態でコントロールしやすくなります。


結果として、

・結露リスクの低減

・構造材の耐久性向上

・長期的に安定した住宅性能


につながります。


見えなくなる工程ほど、性能に直結する


防湿シート敷きは、基礎コンクリートを打設すると完全に見えなくなります。


しかし、高気密高断熱住宅では、この一枚のシートが、将来の住環境を大きく左右すると言っても過言ではありません。


次の工程であるRKS工法による基礎施工へ、安心して進むための大切な準備が、この段階で整いました。



RKS工法による基礎工事・基礎断熱・土台敷き


― 構造と性能を同時につくる工程 ―



本物件では、RKS工法を採用し、基礎工事とあわせて基礎断熱施工と土台敷きを行いました。


この工程は、

「基礎をつくる」「断熱を入れる」「土台を据える」

という作業を別々に考えるのではなく、構造と性能を同時に成立させる工程として位置づけています。


高気密高断熱住宅では、この考え方がとても重要になります。



RKS工法とは ― 床下環境まで含めて考える基礎


RKS工法は、基礎・断熱・床下空間を一体で計画する基礎工法です。


一般的な基礎工法では、基礎完成後に断熱や床下環境を調整するケースもありますが、RKS工法では設計段階から床下を含めた住宅性能を前提に考えます。


そのため、基礎断熱施工と土台敷きは切り離せない工程となり、現場でも同時に確認しながら施工を進めました。



構造強度が高い ― 耐震等級3を基礎から支える


RKS工法の大きな特長の一つが、高い構造強度です。


本物件では、許容応力度計算を行い、耐震等級3を確保しています。


RKS工法では、地震の力を柱や壁だけで受け止めるのではなく、基礎全体で建物を面として支える構造になります。


そのため、


・地震時の力を分散しやすい

・局所的な負担が集中しにくい

・建物全体として安定した耐震性能を確保しやすい


といったメリットがあります。



床下空間の快適化 ― 空気がよどみにくい基礎



RKS工法では、基礎内部の立ち上がりを極限まで減らす設計が可能です。


これにより、床下空間に余計な壁や仕切りが少なくなり、


・風通しが良くなる

・空気の流れが妨げられにくい

・湿気や空気のよどみが発生しにくい


といった効果が期待できます。


高気密高断熱住宅では、床下環境が室内環境に近づくため、床下の空気の質や流れをどうつくるかが非常に重要になります。


RKS工法は、この点でも高性能住宅と相性の良い工法です。



高い設計自由度 ― 大空間・大開口を可能にする基礎


もう一つの大きなメリットが、設計自由度の高さです。


RKS工法は、基礎内部の制約が少なく、柱や壁の配置に縛られにくい構造計画が可能です。


そのため、


・大空間のLDK

・大きな開口部や連続窓

・将来の間取り変更を見据えた設計


といったプランにも柔軟に対応できます。


デザイン性と性能を両立した住宅をつくるうえで、この設計自由度は大きなメリットになります。




土台敷きと基礎断熱を同時に行う理由



本物件では、土台敷きを行いながら基礎断熱施工を進めました。


土台と基礎、断熱材の取り合いは、隙間や施工誤差が生じやすい部分でもあります。


この工程を同時に行うことで、


・断熱ラインを明確にできる

・気密処理の精度を高めやすい

・後戻りのない、きれいな納まりを実現できる


といったメリットがあります。



見えなくなる部分で、家の本当の性能は決まる


基礎・断熱・土台は、完成するとほとんど見えなくなります。

しかし、高気密高断熱住宅の性能や耐震性は、この部分でほぼ決まると言っても過言ではありません。


構造強度、断熱性能、床下環境、設計自由度。

それらを基礎から成立させるために、本物件ではRKS工法を採用しました。



次はいよいよ、上棟・上棟式へと工程が進みます。



上棟式 ― 想いを共有する節目



上棟後には上棟式を行いました。

工事の無事と安全、そして住まわれるご家族の幸せを願う大切な節目です。



多くの職人や関係者が関わる家づくりだからこそ、この節目を通して、良い家をつくるという想いを改めて共有しました。



見えなくなる工程こそ、家の性能をつくる


基礎着工から上棟までの工程は、完成するとほとんど見えなくなります。

しかし、高気密高断熱住宅の性能は、この見えなくなる部分の積み重ねによって支えられています。


次回は、断熱工事や気密処理など、住宅性能をさらに高めていく工程についてご紹介していく予定です。